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先に申しておきます。私は誰にも不幸になってほしくありません。上から下まで皆が幸せであってほしいのです。しかし、富の平均化が行われない=貧富の差が拡大=超過課税が行われると、こんなことが起きてきます。


神道の師が教えてくれた「滅びの蝶」のお話

蝶は花畑を舞い、蜜を吸って暮らしています。蜜を提供する花は、蝶に花粉を運んでもらうことで次の花を咲かせて繁栄しています。Win-Win の関係です。

もしも、ある時に蝶が蜜だけを吸って花粉を運ばないことを思いついてしまったら?というお話。
人間社会には起きていることですね。

蝶は花粉を運ばない分、労務が減り、蜜で肥え太ります。
花は種を作ることができず、繫栄することができなくなっていきます。

蜜ばかり吸われた花は、枯れていきます。まさに少子化です。
さあ、次の年に花畑だった地に戻ってきた蝶はどうなるでしょう。
蝶もまた、滅ぶしかないということです。

財務はトランプタワーの最上階にある

紛らわしいので言っておきますがこちらはシンプルにカードゲームのトランプの意味です。
大袈裟かもしれませんが、今は蝶のようにのんびりした滅びではなく、下が崩れればあっという間に崩壊するような状態をイメージしたほうが良いでしょう。

借金とは「信用」である

借金をしようとしたことがある人なら誰でも知っていることですが、「返せる見込み」がなければ基本的に借金はできないようになっています。よく国の借金が~という人がいますが、あえてその表現をするなら、日本という国は相当の「信用を獲得している」ということです。

返済のスパン=国の寿命

借金と聞くと返さなければと考える人が多いと思いますが、人間の一生と異なり、国の一生は果てしなく長いことは分かるでしょう。信用を先送りにすることは、国が存続するということを信じてもらえているということであり、信用を託した預金者にとっては運用しているに過ぎないわけです。ただし、もちろん借りられる限度はあります。それが政治の優劣(効率性と運用能力)による差です。

高度効率化の方法と道筋

この獲得した信用を減らそうとする行為が増税です。歳出は消えるものばかりではなく投資の実態を持つものがあります。ここに対して緊縮しすぎたために国民の活動自体を鈍化させているのがこれまでの財政ではないかと思います。
10年ほど前、義務教育にPCが配布され子供たちはITスキルを身に着けて成長してきています。家庭にもPCがある子供たちの成長は目覚ましいものがあります。こうした子供たちは、30年前の大人の5~10倍ほどの仕事ができる存在に育っていく可能性があります。かつては3~5時間かかっていた作業が数分で終わるようになります。
この効率はIT環境の進歩に伴うもので、様々なアプリケーションやデバイスとともにそのスキルが発達している状態です。たとえばCAD(3Dモデル)と言えばかつては敷居の高いものでしたが、すでに小中学生が遊びながら習得しています。ここにやがてAI教育が登場することにはなるとは思うのですが、そうなるともはや累乗的な効率が生まれてきます。これが高度効率化の時代です。

減税(=歳出投資)のタイミング

103万の壁については「今までが取りすぎだった」ことがバレてしまっていますので賃金と物価に合わせて上げるしかありません。ということはすなわち通貨量も足りていないということですから、ある程度は世界情勢に合わせて刷らなければならないでしょう。当面の財源はこの通貨発行=国債で賄い、効率化・高度効率化による国民活動の活性化で自然増収となる道を選ぶのが最適解です。もうすぐ子供たちにIT投資を行った成果が見えてくるはずです。このタイミングなら、壁上昇に伴う歳出も決して無駄にはなりません。ここで官庁における理解がないと実感が湧かないでしょうから、役所も効率化を促進してみると良いでしょう。そうすると、重税がいかにマイナス投資(将来の巨大減収)となる選択であるかが分かるはずです。
ぜひ3~5時間かかっていたPC作業が数分で終わる時の感動を味わってみてほしいものです。現存する無料アプリでも十分この現象は実現できるはずです。

効率化で安い案件も落札されやすくなる

効率化の時代においては、特にIT関連の仕事は安くても落札されやすくなります。壁の懸念が無くなり若手の活動が増えると相対的に落札価格も抑えられるようになります。減税とともに適切に効率化政策(声かけ)を行えば、財源が減ってもきちんと社会が回るようになるわけです。
ここで重要なのは、世界とは逆行して行われている日本の出勤体制の在り方です。リモートを選択できる環境にないと効率化にはブレーキがかかります。ここも政策として行っておくべき所かと思います。

よって結果的に、効率化が進むと物価は相対的に下がる傾向になるはずです。今は一時的に上がっていますが、戦争が終結し、エネルギーが地熱に移行し、国民が健康になり元気になればより多くを余裕で生産できるわけですから、安く多くのものを手に入れられるようになります。通貨量が増えてもその価値が維持されるイメージです。そうするとすべての人が豊かで安心して暮らせるようになり、子供も増やせるようになるということです。

求められるハードウェア品質

そうしてデバイス上の作業が効率化するにつれ需要が増してくるのが、体を使う作業いわゆる「力仕事」です。これらもロボット化されていく中で、やがて丈夫さ、壊れにくさ、精密さと言った点で日本の職人芸が必要とされてくるようになります。今までのような短期雇用ではなく、日本ならではのこの職人を育てるシステムを取り戻せるかどうかという所でも命運は分かれるところかと思います。