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毎度毎度、首相などが靖国神社へ参拝したり奉納したりすると、周辺国から遺憾のメッセージが届きます。日本人にしてみると、「なんで??」と思うこのやりとり。そろそろ神道というものへの理解を深め、認識を見直すときに来ているでしょう。

神道とは人智を超越した儀式体系である

いわゆる魔法のようなものと考えてもらっても差し支えありません。神社とは、祭り上げて称えるためのものではなく、優れた神の能力を頂いたり、逆に、荒ぶる神を鎮める(害を封印する)などの儀式を行うための場です。日本でいう神とは、かつて人として世に現れた生命が地球(宇宙全体)と一体になった存在を指すもので、儀式によりこの存在と連絡することよって人智を超えた霊験を表すことができるわけです。

例えば、京都に白峯神宮という神社があります。ここに祀られているのは崇徳天皇という怨霊化したことで有名な神様です。百年に一度、この神様をお鎮めするための儀式が盛大に行われます。
生前に心傷つき、大変な苦労を重ねた人は、大小の差こそあれ誰でも現世に災いをもたらします。よって、これを慰めて害を消除するという儀式が必要になります。仏教伝来以前から日本に根付いている先祖祀りの考え方、神祀りの考え方というのはここから来ているのです。

このため、日本人のみならず、傷ついて亡くなった人は外国人でも丁寧にお祀りしているのです。

日本人の凶行を恐れる人ほど靖国に参拝したほうがいい

荒ぶる神を鎮め、害を消除するには、その魂を慰めるのが効果的です。敵対心を持ったり、恨み心を持ったり、落書きなどすれば、下手すると祟られ兼ねません。よって遺憾のメッセージを遠くで発するよりも、現地に来て、お互いの痛みをねぎらう心持(=魔法の力の源)で、直接彼らに平和を祈るほうがよほど効果的なのです。

霊魂には礼節を守ったほうが身のためです。我々のように不自由ではなく、もはや人という器を抜け出し、天地と融合した者たちなのですから。