もうすぐ桃の節句ということで、
「桃の節句」「ひなまつり」の起源や意味をご紹介したいと思います。
ただし、ここでは「いつから飾るようになった」等の物の歴史ではなく、その中身についてお話します。
ひな人形のモデルは結婚の神
時は遥かさかのぼること神代の時代。
天照大御神や伊邪那岐命よりもさらに昔のお話です。
人々を導く時の神さまに「ももひなきのみこと」という男性の神さまがありました。(モモヒという地域で生まれた男性という意味です。)このお妃さまを「ももひなみのみこと」と言います。
この神さまは大変仲がよく、また陰陽や自然界のこともよく学び、社会の道理を悟られて結婚という制度を日本に初めておつくりになりました。
それ以前は、神さまの名前は男性のみしか記録に残されませんでした。これが古事記の「独り神となりまして隠れたまひき」=お独りで民をおさめ、そして神上がってゆかれた ということです。
そして、ももひなきのみこと以降の神さまは、夫婦ともに揃って民を導いてゆかれました。
「ももひな」転じて桃、ひな祭りへ
神道において、男女の魂は基本的にそれぞれ対照的なエネルギーを持っており、対になって初めてエネルギーが安定すると伝えられています。例えば、男らしさを発揮すると陽となり、女々しいと陰に寄ってしまうため、陰気な男性に合う相手は陽気な女性になる、というわけです。逆にもし男らしい陽気な男性が好みなら、強気を控えて「たおやか」になると良い・・・というわけです。
さてこの神さまのお名前からも分かるように「もも」「ひな」という祭りは良い結婚を願うもの。親王飾りも、この夫婦神がモデルになっているのです。
生命としての事実を受け入れる強さを
神道は突き詰めていくと実に科学的な教義であり、心という主観的で不安定なものではなく客観的事実を基本とし、自然から与えられたものを忍耐強く受け入れていく生き方を教えています。そうでなければ、災害という自然現象を理解し生き残っていくことができないからです。
いま性と心の不一致という「症状」があるようですが、これは本人が性への理解を行えていない状態であるか、エネルギー的なトラブルに遭っていると考えたほうが治療しやすいのです。すなわち本能が社会の傾向を認識した時に、自分の性そのものに生存の危険があると考えれば防衛本能の働きによってエネルギーは歪むことになるわけです。
社会はこれを増長するような法律を作るべきではなく、治療する方向へ持って行かなければなりません。社会的・長期的な治療法として私が体験的に申せることは、各神社における旧社家(神孫)の世襲を努力条件付きで認めることであると思います。