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都会では考えられないことかも知れませんが、田舎ではゴミ出しが極めて困難で、「モノを極力買いたくない」とまで思わされるほど過酷です。

たとえばいま上伊那地域では、専用の高額なゴミ袋を買わされ、燃えるゴミは週に2回、徒歩10分のゴミステーションまで持っていく必要があり、不燃ゴミや資源ゴミに関してはたった月に2回、さらに遠い場所へ持っていかなければなりません。さらに時間帯は6:30~8:00と短時間で、夜間に出すことも不可能。夜勤や車を持たない人々を完全に無視したスタイルです。過酷とまで表現されるのは、区会によってはゴミ出しのルールが常軌を逸して厳しく、納豆についているタレやカラシの袋まで洗って資源プラスチックに出すことを強いる地区が存在しているためです(このせいで納豆自体をやめた人もいます)。
また、リサイクルのために古紙やプラスチックを溜めようとすると、燃えるゴミよりも資源プラスチックのほうが圧倒的に早いスピードで溜まることになります。すなわちこれは燃えるゴミと同じスピードで集めるべきレベルのものですが、上伊那地域では資源プラスチックまでも袋が高額であるため収集頻度を上げただけでは「買いたくない」気持ちを止めるに至りません。

必要最低限にしか買えない=働けない

消費が抑えられた状態では、当然内需は縮小し、給与は上がらず、日用品どころか食費すらも削る人で溢れます。食費を削るということは満足に食べられないということであり、必要最低限のエネルギー(カロリーではなく健康栄養)しか摂取できないということです。必要最低限のエネルギーしか摂取できない環境では、ヒトは必要最低限の労働を選択する思考および思想になります。すなわち働かないように見える人は、働かない選択をさせられているということでもあるのです。単純にヒトという生物として足元を考えると、大規模ばかりでなく小規模農業も奨励したほうがニーズに合い、健康エネルギーベースを上げて改善しやすくなることが分かります。つまりサラリーマンも田畑を持つと良いのです。また政府は腸を痛める添加物(人工合成甘味料)の規制を厳しくして健康エネルギーの吸収力を上げさせるべきなのです。人手不足の時代には健康人口を増やす努力をしなければなりません。

消費(代謝)を上げる目的関税

いま通信販売が発達し、世界中からモノが購入できる時代になりました。高齢者が無理して車に乗らなくても生活用品を調達できるようになりましたが、一方でゴミ出しについては何も変わっていないため、危険を冒して車に乗り続けなければならない状況です。そのうえ、ゴミ処理施設の費用を消費者に負担させているため、消費意欲が激減するのは当然と言えるでしょう。

よって地方のゴミ処理能力の向上は、間違いなく消費の向上を呼び起こします。つまり「景気が良くなる」効果があります。世界からモノが入ってくる=通信販売を利用する割合が多いのは、すでにモノが充足している都会ではなく地方です。よって、世界の売り手は「目的関税」すなわち地方のゴミ処理能力を向上させる関税を別途支払うことで、広告費相当にモノが売れる効果を得ることができると言えます。

目的関税の使い道

  • 地方の専用ゴミ袋を廃止(通常の袋使用へ変更)または低価格化させる
  • 資源ゴミを玄関先まで回収するサービス(特に段ボール・梱包材・プラスチック)
  • 使わなくなった製品・粗大ごみの回収サービス

海外からは大抵段ボールと梱包材、製品、プラスチックという組み合わせで送られてきますから、これが上手に代謝するようにシステムを整えさせれば自然に売れるようになります。もちろんこれは国内のメーカーにも言えることです。ゴミ処理費用は消費者ではなく、製造者が負担したほうがよほど経済は効率的に循環するものなのです。

消費税の性質

消費税は、消費者や小売店に負担をかけるため「消費を抑え込むことを目的とする税」となります。消費を抑え込んで景気を悪くしたいのであれば%を上げればよく、消費を増やしたいのであれば下げるのが基本です。上げている間にこの税で行うべきことはモノの代謝すなわちリサイクル能力の向上です。少子高齢化のAI時代に行うべきことは消費を抑え込むことではありません。ここからはモノの代謝を上げておき、その後、消費を奨励することが一人当たりの生産性を上げることにつながります。

世間知らずが使ってはならない税金

健康保険税や消費税というものはその性質から、裕福な人にとっては爪ほどのものですが、多くの人にとっては血液であり、貧しい人にとっては臓器を削られるに相当します。議員は消費税を論ずるとき、国民の臓物に手を伸ばしているということを肝に銘じなければなりません。さらにそれを使うときは、これを犠牲にするに相応しいかというレベルで考えるのではなく、削られた臓器を再生できうるだけの策かどうかを考えなければなりません。現在物価高だけが先行して大変なことになっています。無自覚にやせ細って力をなくしていく若者が増えることでしょう。目先の数字に踊らされて添加物やアルコールやプラスチック個包装といった毒物の配布を行わせるのではなく、またわざわざ病気にさせてから要るようになる医療費を論ずるのではなく、そもそも病気にさせないことです。ムダなお金の動き(国躰蘇生力を持たない使い方)は国躰構造の非効率状態であり、悪政そのものです。

  • アルコール飲料が毒物であることを明記させ酒税を上げる
  • 添加物の記載を明確にし、人工か天然かを分かりやすくする
  • 海外で禁止されている添加物の使用を禁止する
  • プラスチック製品製造税(重量に応ずる)をメーカーに課し、リサイクル能力を向上させる費用とする
  • 海外製品に目的関税を課して内需のバランスを取る
  • 以上とともに消費税を0%にし景気(国力)を改善する